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2012年2月5日日曜日

ガヤトリ・マントラのアクセントについて

ガヤトリ・マントラはリグ・ヴェーダの 3-62-10 に入っています。
それならヴェーダ・アクセントの付いたテキストがあるはずだと思い、調べてみたらいくつかありました。
初めのオーン・ブール・ブヴァッ・スワハの部分はリグ・ヴェーダに含まれていないので、そのあとの部分をアクセント記号付きで表示すると次のようになります。

ヴェーダ期のアクセントは音の高低のピッチ・アクセントで、上についている縦棒は高音(swarita)、下についている横棒は低音(anudatta)、何もついていないのは中音(udatta)です。

興味深い書き込みを見つけたので紹介します。
http://www.hindudharmaforums.com/showthread.php?t=7605&page=2
ここの Saidevo さんの書き込みが面白いです。
Anuradha Paudwal の発音のおすすめでない点や、svah は間違いで suvah でなければならないなど、いろいろ書いてあります。
彼のアクセント付デーヴァナーガリー表記はこうなっています。

 http://www.scribd.com/doc/31402821/gAyatrI-acc
















これを見ると、 最初の行のヴィサルガの発音は実際の発音通りにつづられています。
ワレーニャンのレーとプラチョーダヤートのヤーのアクセントは縦棒2本の dīrga swarita (前半は中音で後半高音になる)になっています。
http://www.scribd.com/doc/31402821/gAyatrI-acc

では聞き比べてみましょう。
ラヴィ・シャンカールの Chants of India のガヤトリ・マントラではプラチョーダヤートのヤーは確かに dīrga swarita になっているように聞こえます。
http://www.youtube.com/watch?v=C7IrmkV3mPM

Rattan Mohan Sharma は両方とも dīrga swaritaですね。Unni Krishnan も同様でした。
http://www.youtube.com/watch?v=1MzIPU6qHsU

下のページにヴェーダの学習風景の動画がありますが、ちょうどガヤトリ・マントラの詠唱の練習をしているところがあります。2分ぐらいから「タッサヴィ、タッサヴィ、タッス、タッ、タッサヴィトゥール、サヴィトゥル、ワレーニャン、ワレーニャン…」と、すさまじいですね。
http://ancientindians.wordpress.com/tag/swarita/

 
 これを聞くとワレーニャン のレーとプラチョーダヤートのヤーは両方とも dīrga swarita になっていますね。

2011年12月18日日曜日

ヴェーダ・アクセントの教材

ヴェーダのテキストにアクセント記号がついているものがありますが、
無料のいい教材が見つかったので紹介します。
サイババ関連ですが Vedam Tutorials です。
ヤジュル・ヴェーダのルドラム(ルドラ讃歌って感じでしょうか?)です。
Maha Mrityunjaya Mantra も Namah Shivaya もルドラムの一節だそうです。
PDFにmp3、音声埋め込みPDFなど充実しています。

あとサーマ・ヴェーダのメロディーの記号が読めるようになる教材があればいいのですが…

2011年12月17日土曜日

Unni Krishnan の CD 購入しました。

Unni Krishnan “Gayatri Mantra & Mrutyunjaya Mantra” を購入しました。
実はCD購入前にAmazonのmp3ダウンロードで2曲300円で買ったのですが、
Mrutyunjaya Mantra の後半ノイズがひどくてがっかりしました。
Amazon に問い合わせたら返金してくれたので助かりましたが…。
いかにもCDに傷が入っているようなノイズなので、傷入りCDからmp3化したのだろうと思い
もとのCDを買うことにし、安くすませるためインドの通信販売を利用しました。
梱包は日本でも見たことないくらい丁寧で、CD一枚なのにタッパーみたいな
入れ物の中に発泡スチロールを緩衝剤にしてCDが入っていました。
ところが肝心のCDを聞いてみると、やはり同じようにノイズが載っていますw
CDの原版にノイズが入っていたのでした。仕方がないのでSoundEngineFreeという
ソフトでノイズの入っていないところを編集して聴けるものを作ってしまいました。
マントラなので同じメロディーの繰り返しですから、聞いてて継ぎ目が分からないくらいに
うまく編集できました。
ジャケットの裏を見ると前にここに書いたのとは違う説明がしてありました。
Om Jun Sah の OmがBija種字で、シャクティ(Parashakti)がJun、
Sah はlynchpin(要?サンスクリットでkīlaka[pin, pillar])、
このマントラを伝えたのは Maha Chama Pada と書いてあるのですが、
マントラのシャクティとか kīlaka って何なのでしょう。

調べてみるとここを見ると少し説明してありました。
Mantra in japa yoga plays an important part, as mantra is an absolute science. In Hinduism, mantra has six parts. It has got a Rishi (a man of Self realization) who revealed the Mantra to the world for the first time. He is the Drashtra or the Seer for this Mantra. For instance, Sage Viswamitra is the Rishi for the Gayatri. Secondly, the Mantra has a metre (Chhandas), which governs the modulation of the voice. Thirdly, the Mantra refers to a particular Devata or super natural being. This Devata or God is the essence of the Mantra. Fourthly, the Mantra has got a Bija or seed. The seed is the keyword or a series of words, which gives strength to the mantra. Fifthly, every mantra has got power or Shakti. The Shakti is the energy of the Mantra that is the reverberation forms set by the sound of the mantra. This sound aids in the communion of human beings with the Almighty, which is worshipped. Lastly, the Mantra has a Kilaka- pillar or pin. This plugs the consciousness or the Mantra Chaitanya that is hidden in the Mantra. As soon as the plug is removed by constantly repeating the name of the Supreme Divinity, the Chaitanya or the consciousness that is hidden is revealed. The devotee gets to see the Ishta Devata.

2011年12月4日日曜日

Maha Mrityunjaya mantra

Maha Mrityunjaya mantra を毎日唱えることにしました。
これです。
oṃ tryambakaṃ yajāmahe sugandhiṃ puṣṭi-vardhanam
urvārukam iva bandhanān mṛtyor mukṣīya māmṛtāt

もともとこのマントラを知ったのはナンディさんのCD“SivaSivaa!!!”でした。
南インドの訛りなのか発音が少し違うようで、ムクシーヤのところがムルゲイヤに聞こえます。CDを聞きながら同じように発音しようとしても難しいので他の人のチャンティングを探すことにしました。

意外に多いのがオームに続く tryambakaṃ の冒頭を「トラヤン」と発音しているもの。綴り通りだと「トリャン」となると思うのですが、なかなかありません。ウェブ上でこのマントラを紹介してあるところを見ると、発音だけでなく実際に trayambakaṃ と転写していたり、デーヴァナーガリ文字で書いてあっても、त्र्यम्बकं でなく त्रयम्बकं になっているところがあります。
YouTube でいろいろ聞いてみて、発音の観点からのおすすめはここらあたり。
http://www.youtube.com/watch?v=PVd4_KTJG6g たぶん Anuradha Paudwal だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=pEz9nKIQjiI

最初が「トラヤン」になっていますが、マントラの最初と最後におまけ(samput と言うらしい)がついているヴァージョン。歌手はSuresh Wadkar
http://www.youtube.com/watch?v=SV1cVDhKZ6g
http://www.youtube.com/watch?v=mY_9W0wstZE
マントラの最初についているのはこれ、
oṁ hauṁ juṁ saḥ oṁ bhūr bhuvaḥ svaḥ
マントラの終わりについているのはこれです。
oṁ svaḥ bhuvaḥ bhūḥ oṁ saḥ juṁ hauṁ oṁ
oṁ bhūr bhuvaḥ svaḥ の方はガヤトリ・マントラの最初と同じですね。

oṁ hauṁ juṁ saḥ は種字マントラで、Vāmadeva Rishi 伝の oṁ hauṁ saḥ と Kahola Rishi (アシュターヴァクラの父?)伝のoṁ juṁ saḥ を融合したもの。hauṁ [ha+oṁ haはアーカーシャ・タットヴァ] はSadashiva、juṁ は Mrityunjaya[死を克服したもの=Shiva]、saḥ はShakti を象徴するようです。 

種字マントラのチャンティングも神秘的です。
Maha Mrityunjaya Bija Mantra 歌手は
Unni Krishnan です。