2009年5月14日木曜日

ACIM Workbook P1.L54.4.3

Workbook は Text に比べると Urtext と FIP 2nd Edition の間に大きな違いはありませんが、それでもよく見ると細かい編集の跡が見られます。ここで取り上げるのはLesson54の一節です。上が FIP 2nd 下がUrtext。下線部が変わっているところです。

Everything I think or say or do teaches all the universe.

Everything I think or say or do touches all the universe.

前者だと「私が考え、語り、行うことは、森羅万象に教えている。」

後者であれば「私が考え、語り、行うことは、森羅万象に触れている。」

パラグラフ全体を見てみましょう。

(19) I am not alone in experiencing the effects of my thoughts.

I am alone in nothing. Everything I think or say or do teaches all the universe. A Son of God cannot think or speak or act in vain. He cannot be alone in anything. It is therefore in my power to change every mind along with mine, for mine is the power of God.

文脈から見ると人間の思考・語ること・行うことが、ありとあらゆるもの、すべての存在に影響を与えており、他人・他のものから切り離されて存在することはあり得ないということですね。仏教思想でいう一即一切・一切即一です。だからこそ自分の思いを変えることによって世界そのものを変えることができる、神の創造力を人間は持っているのだということでしょう。では teaches と touches どちらを取るかといえば、やはり Urtext のtouches でしょう。teaches ではまるで自分が正しくて世界が間違っているかのようです。学習者の立場でteaches はスケールが大きすぎます。ヘレンのノートでも touches です。おそらく単なる編集ミスでしょう。



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