2009年10月19日月曜日

ヘレンの速記ノートのe-text版(Text部分)が発表される!!

A Course in Miracles のText の部分のe-text版PDFが発表されました。これまでは1~8章と31章の部分だけしかe-textになっていませんでしたが、これでヘレンのノートもかなり簡単に利用できるようになります。

URLは下記のDoug Thompson の Scholar's Toolbox の中です。

http://www.miraclesinactionpress.com/dthomp74/2008/TOOLBOX/Menus/topmenu2.htm

Now Available!! (9th October 2009) the searchable TRANSCRIPT of Text volume of the Shorthand Notes (first draft for proofing)

click here for the PDF file (10 Mb)

(first draft for proofing) とあるので完全な校訂版へのたたき台という位置づけです。ノートでは強調はアンダーラインで示されていますがその部分は大文字にされています。Urtext にある箇所は普通の活字体で、Urtext に採用されていない箇所は太字 Bold で示されています。判読できない字は?になっています。

これまでノートは気になる部分を部分的に見ていましたが少し頭から読んでみて面白いことに気づきました。

text の冒頭のまるで格言のように格調高いイントロダクションの部分ですが、最初からこんなに整えられていたわけではなくて、声(イエス)とヘレンの対話を抜粋して構成されているのです。

ノートのテキスト部分は1965/10/21の「あなたは自分の手を通して私による奇跡を見るだろう」 "You will see miracles through your hands through Me." で始まり、すぐ奇跡の原則1が続きます。そして間に奇跡の原則の解説などを挟みながら、奇跡の原理の口述が続きます。そしてまるでイエスとヘレンが対話するかのように冒頭の一節の元になった部分が口述されています。

ビルはこのコースをやりたいと思わないだろうし、自分もやるのはどうもという感想の後で、「ともかく、どうもこのコースは選択科目のようだわ」"Anyway, presumably this Course is an elective." というヘレンに対する答えがその部分になっています。

NO IT ISN’T. It’s a definite REQUIREMENT. Only the time you take it is voluntary. Free will does NOT mean you establish the curriculum. It only means you elect what to take WHEN.

「それは違う。これは要求されるものとして確定している。それを取る時間だけが自由にできる。自由意志はカリキュラムの制定にはふくまれない。それが意味するのはあなたの取るべき時を選択することだけである。」

最後の "It only means you elect what to take WHEN." は文章として難解ですが、HLC は "It means only that you may elect what you want to take at a given time." に、FIPは "It means only that you can elect what you want to take at a given time." に書き換えています。これだと与えられた時間のなかで取るものを選択できることになるのですが、それでは取るものとは何か腑に落ちませんでした。

ノートに遡ると "at a given time" がもともと "WHEN" であって、それをパラフレーズしたものであることが分かります。 "what to take WHEN" では読めませんのでシェークスピア期の英語の分かる人に聞いてみたいところですが、「どれを取るかというその時」と解釈して上のように訳してみました。 "Only the time you take" と take の用法も一致しますし、意味的にも素直に理解できると思います。 ヘレンがコースを選択科目のように取るのも、取らないのも自由だという考えに傾いたときのイエスの答えとしてふさわしいのではないでしょうか?

3 件のコメント:

ふう さんのコメント...

take は、「(教科課程を)履修する」という意味での take ではないでしょうか。私はそのように解しました。

ふう さんのコメント...

すみません、早とちりのコメントをしてしまったようです。失礼しました。

bkshanti さんのコメント...

コメントありがとうございます。
私は英語は専門に勉強していないのでこれが正しいと言えないのですが、是非専門家の見解を聞いてみたいものです。
英語史の入門書ぐらいは読んではみたのですが…
Doug Thompson も Urtext の校訂で文法的に間違っていると思ったところが、文法家に聞いてみると正しいことがほとんどだったと書いているのでネイティブでも難しいようです。