2010年10月29日金曜日

SRFのクリヤ・ヨガ・テクニック

ヨガナンダのクリヤ・ヨガの技法はラヒリ・マハサヤのオリジナルの技法と異なっている点が多々あるようですが、特に SRF のセカンド・クリヤは全くオリジナルと関係ないようです。このことは Ennio Nimis から学んだのですが、SRF の技法が分からないのでちょっと消化不良でした。

First Kriya までは SRF のレッスンがネット上に PDF で転がっていました。さらに探索を続けていると、kriyayogaboard.yuku.com に SFR の技法が UP されていました。読んでみて SRF のセカンド・クリヤが本当に独自のものだと分かりました。

http://kriyayogaboard.yuku.com/topic/14/t/kriya.html

ここにはまだいろいろ情報がありそうですが、Ennio Nimis の PDF にある質問するとすぐ怒り出すグルらしき人の醜聞もありました。でもまさかラヒリ・マハサヤの直系の人が新興宗教に良くありがちなスキャンダルを引き起こしていたとは驚きです。もともとこの人はクリヤ・ヨガを教える資格が無かったようですが。

ここにもクリヤ・ヨガ、ヨガナンダの情報があります。
Paramahansa Yogananda: Life and Teachings

どれも読み応えのある記事満載ですが、驚いたのは Autobiography of a Yogi Online にあるヨガナンダがシュリ・ユクテスワからパラマハンサの称号を得たときのエピソードです。このオンライン版の Autobiography ですが初版に基づいていて(版を重ねるごとにいろいろ改変されているため)、他の資料からたくさん注釈が加えられています。そのなかにパラマハンサの称号を得たときのエピソードが他の資料ではどういうことになっているのか注記されている部分があるわけですが、どうもこれは冗談であったようです。ヨガナンダが尿意を催して排水溝で用を足したとき、シュリ・ユクテスワが言ったのが、「ヨガナンダがパラマハンサ[白鳥・偉大な魂]になった」という言葉だったというw
原文をおいておきますので自分の目で確かめてください。自伝はやはり注意して読まないといけませんね。

Here is an eyewitness story of "Yogananda getting the Paramhansa title":

[One] day, Ananda-da -- Ananda Mohan Lahiri -- was with us. It was almost nightfall. Maharaj ji [Yogananda's guru Yukteswar] was standing on the upstairs veranda and someone was standing next to him. Ananda-da and the writer [Dasgupta] were downstairs. Before going upstairs, Yoganandaji went to a drainage spot, a bit apart from the area, and began to urinate into the drainage passage. This caught Gurudev's [Yukteswar's] attention and he cryptically joked, "Yogananda has become a 'paramhansa' [great swan, or great soul]!" After urinating, Yoganandaji saw Ananda-da standing at the front door and quietly said, "Ananda-da! Did you hear? Swamiji [Sriyukteshvarji] called me a 'paramhansa!'" Later, Ananda-da laughed and said to the writer, "You'll see. Yogananda will one day use this title!" (Dasgupta, Sailendra. Paramhansa Swami Yogananda: Life-portrait and Reminiscences. Portland: Yoga Niketan. 2006. Online pdf. www.yoganiketan.net)

2010年10月27日水曜日

マハー・アヴァター・ババジ召喚のCD

Yogi Hari の マントラ集のCDが気に入ったので、Om Namo Bhagavate Vasudevaya と Om Sri Ram Jai Ram Jai Jai Ram のCDをmp3ダウンロードで購入しようとしたが、なぜかリンクがNGでダウンロードできず、何度かメールでの交渉の結果、ダウンロード購入はキャンセルして、CD 本体の購入に切り替えた。

その交渉の間、少し神経質になって、ほかにも何かいいマントラのCDが無いか、Amazon.com で検索をかけていて、異常に高い評価のCDを見つけた。“Cave of the Siddhars”である。サンプルを聴いてみると声が楽器の音に埋もれて、マントラは聞きとりにくい。少し迷ったが、高い評価を読むうちに購入することにした。Amazon.co.jp で検索すると在庫1となっていたのでそちらで注文する。南インドの行者の詠唱で楽器もいろいろあって楽しそうだ。

日本のAmazonのページではCDの表の写真しか載っていないが、アメリカのAmazonでは裏の写真も掲載されていて、そこにババジの絵が入っている。CDのジャケットにババジの姿を見つけたのは三度目で、一度目はビートルズのサージェント・ペパーズ、二度目はジョージ・ハリスンの“Dark Horse”だった。(ジョージ・ハリスンのCDはジャケットを知らずに中古を注文して、それが届いたのがヨガナンダの創立したSRFから日本語のパンフレットが届いたのと同じ日で驚いた思い出がある) どういうことか調べてみると、最後の第4トラックの説明に「このトラックは成就者の洞窟に私たちを導き、マハー・アヴァター・ババジやその他のシッダ達を召喚する」とある。なんとババジ召喚のCDである。

本家Amazonの評価で気になったのは、David R. Hawkins のキネシオロジー・テスト(意識レベルを1から1000のスケールで測定するもの)でこのCDが1000と測定されていることで、これも調べてみると本やCD、DVDの通販をしているサイトで商品に意識レベルを併記しているところがあり、そこでの測定結果に基づくようだ。だれが測定したのか分からないが、かなり期待できるのではないかと楽しみにしている。

2010年10月21日木曜日

マントラについて

Ennio Nimis の Kriya Yoga - synthesis of a personal experience を読んでいたら、マントラを唱えることが瞑想状態を深めるのに非常に役立つことが書いてあった。

クリヤ・ヨガでプラーナーヤマにおいて用いられるのは主にヴァースデーヴァ・マントラ(Om Namo Bhagavate Vasudevaya)だが、そのほかにも自分に合ったマントラを詠唱することが瞑想の深まりを加速するらしい。

自分に合ったマントラは自分の感覚で探すしかないが、Ennio Nimis のお気に入りはヴァースデーヴァ・マントラのほかにラムダスの用いた8音節のマントラ(Sri Ram Jay Ram Jay Jay Ram Om)だという。

詠唱するリズムとメロディーが分からないので YouTube を見るといろいろある。素人目にはいい感じなのだが、コメントに「ひどいアメリカなまり」とか書き込まれているので、インド人の詠唱を探すことにする。女性だと Anuradha Paudwal が好みなのだが、なかなか見つからない。それで最終的に Yogi Hari の A Garland of Moksha Mantras をダウンロードで購入した。

その中にヴァースデーヴァ・マントラも入っていて、今まで聴いていたのと違って音の長短に狂いが無くて良かった。どういうことかというと、ヴァースデーヴァはクリシュナを指すけれど、その意味はヴァスデーヴァの子。つまりヴァースデーヴァとヴァスデーヴァでは最初の音の長短でクリシュナとクリシュナの父が区別されるわけです。今まで聞いていたカナダ生まれのヨガの師のテープだとお父さんをたたえる詠唱になっていて、これでもいいのかなと思っていたけれど、やはりヴァースデーヴァが本当のようだ。

2010年10月18日月曜日

ナヴィ・クリヤの謎

私が師から授かったナヴィ・クリヤ(Navi Kriya)は両手で拳骨を作って、左右の拳骨の指の凸凹を組み合わせてぐりぐりとマッサージするようなもの。エネルギー(プラーナ)の無駄な消耗を防ぐというような説明だったような気がする。

さてある日、ヨガナンダを批判している伝統派のスワミの本を読んでいると、ババジとの対話が出ていて、そこで彼はババジにナヴィ・クリヤの回数について質問していた。ババジの答えは「前で100回、後ろで25回」。何のことかさっぱり分からなかった。

またある日ネット上でクリヤ・ヨガの技法を示しているページを見つけた。ナヴィ・クリヤも図入りで説明されていた。前というのはへそのあたり、ナヴィ・チャクラでオームを念想すること、後ろというのは背中側、マニプラ・チャクラでオームを念想することと分かった。

けれども、どうしてこの二つの技法が同じ名前で呼ばれているのか長い間分からなかった。

それが、Ennio Nimis: synthesis of a personal experience とナヴィ・クリヤを説明する動画を見て、長年の疑問が氷解することになった。

オームの念想とともに、組み合わせた両手の親指を合わせて、念想を入れている場所を軽く刺激するのが、ナヴィ・クリヤだったのだ。ネット上の技法からは手の運動が抜け落ち、私の師の技法からはオームの念想が脱落し、プラーナの流れを阻害する結節を破壊するというその目的もほとんど失われてしまっていたのだ。

伝統派のスワミによると、スリ・ユクテスワはナヴィ・クリヤをラヒリ・マハサヤから受けておらず、ヨガナンダもそれを知らなかったとのことだ。

2010年10月15日金曜日

Ennio Nimis の Kriya Yoga

Ennio Nimis: synthesis of a personal experience は彼のホームページから最新版がダウンロードできますが旧版がまだネット上に残っているようです。

ここにあります。
http://kriyababajinagaraj.com/KriyaYoga/16568238-Kriya.pdf

プロパティを見ると2007/10/15になっています。最新版と比べるといろいろ参考になる点が多いので、クリヤ・ヨガの探求者であれば保存しておくと役に立つと思います。

Ennio Nimis のおかげで、クリヤ・ヨガの技法について書かれている本を読んで理解不可能な部分や、意味不明の図版が分かるようになりました。

一例を挙げると私の受けたナヴィ・クリヤの技法とネット上で見る技法が全く違っていて、なぜそれが同じ名前で呼ばれているのか分からなかったのですが、その理由が分かりました。

結果だけいうと、私にその技法を伝授してくれた師は技法の一部分だけしか知らず、その意味も知らなかったと結論せざるを得ませんでした。

2010年10月13日水曜日

Talabya Kriya の概要

Ennio Nimis: A Personal Experience から Talabya Kriya の概要を紹介します。タラビヤは軟口蓋を意味します。ケーチャリ・ムドラを完成するための訓練方法です。著者は(たったの)3ヶ月でケーチャリ・ムドラができるようになったと書いてありました。

舌先は上顎の前歯の裏につけたまま、
できるだけ上顎の口蓋に舌全体を押し付けて、
下あごを下げると吸盤が吸い付いたような感じになる。
そのまま顎を下げることで舌小帯(舌の裏の真ん中のスジ)が引き伸ばされる。
そのまま顎を下げると舌は自然に離れてピチャッというような音がする。
元の位置に戻った舌を口から出して顎に向けてさし伸ばす。

最初は1日に10回まで。次第に50回まで増やす。
50回を約2分(110-120秒)でこなす。

舌先が軟口蓋の後ろに入るようになれば最初の段階のケーチャリ・ムドラの完成。 

多くの人々は Talabya Kriya を本能的に舌を後ろ向きに回して(垂直に保つ)間違って訓練するが、
これではまったく効果が無効になってしまう。極めて重要な点は、舌先を上の前歯の裏につけたまま舌を上口蓋に押し付けるすること。

一般的に知られている方法は舌を手で引っ張り出したり、舌小帯を剃刀で少しずつ切っていくもの、外科的な手術による場合あるようですが、ラヒリ・マハサヤは舌小帯を切ることには全く反対していたということです。

PDFの図版と紹介したホームページにある動画で、実際の舌の動きや音を確認してください。

2010年10月12日火曜日

Kriya Yoga の技法

私はある師からクリヤ・ヨガを学んだ後、それがラヒリ・マハサヤ直系の技法とかなり異なっていることを知って
ショックを受けたことがあります。またヨガナンダの技法にもいくつか改変されているところがあると知って、
困惑し、絶望してから何年たったことでしょう。

基本的な技法だけで成長する人もいるし、秘教的な技法を知っていてもなんら進歩しない人もいる。
結局、技法よりも、その人の持つ資質が問題なのだと思って、あきらめていたのですが…

そろそろ新しい情報が出ているかなと久しぶりにWebを探索していたら、決定的なものを見つけました。
クリヤ・ヨガの技法がすべて書かれているPDF(英文)です。
Ennio Nimis: A Personal Experience
http://www.kriyayogainfo.net/Eng_Downloads1.html

2007年にはすでにこれを公開している様だけど、日本語のページでひとつぐらいしか検索にかからないので情報を拡散させようと思い書き込んでいます。

Kechari Mudraを完成させるための Talabya Kriya のやり方も公開されています。
舌小帯をかみそりで少しずつ切っていかなくとも、ケーチャリ・ムドラを完成させる方法です。

とりあえず分からないところは飛ばしながらPart I を読み終えたました。
主にクリヤ・ヨガの技法を公開するにいたるまでの自伝的内容で、Part II から、彼が学び、検証した技法が詳細に書かれています。