2012年7月11日水曜日

サイ・マー動画まとめ 2

去年の11月にサイ・マー動画まとめを書きましたが、
その後また動画が増えてきたので再びまとめてみました。

インドの聖者サイマー これから地球に起こること 3/10
http://www.ustream.tv/recorded/21002948

インドの聖者サイマー 紫の炎 3/23
http://www.ustream.tv/recorded/21297585

スピリチュアル対談 聖者サイマー・中丸薫 4/12
http://www.ustream.tv/recorded/21782535

フロリダより 聖者サイマー生中継 4/18
http://www.ustream.tv/recorded/21938684

聖者サイマー来日インタビュー
http://www.ustream.tv/recorded/22505895

聖者サイマー 東京講演 来日ダルシャン映像
http://www.ustream.tv/recorded/22999355

聖者サイマー 未公開映像集  東京公演の第2部
http://www.ustream.tv/recorded/23166169



私はサイマー来日時に東京の第二部のダルシャンに参加しました。
「ブレイン イルミネーション」のDVDにシャクティを入れながら
「Very important」と一言声をかけていただきました。

2012年2月11日土曜日

Vijñāna Bhairava Tantra の翻訳書

Amazon.com の書評を読んでいて、 “Vijñāna Bhairava” がOshoの“The Book of Secrets”で解説されていたヴィギャン・ヴァイラヴ・タントラの原典だと気づきました。

Jaideva Singh の英訳が Scribd に在ったので、ちょっとOsho の邦訳と比べてみたら、瞑想法についての記述に入る前段のシヴァとパールヴァティーとの対話からして抜粋訳になっていて、112の瞑想法の順番も原典とは異なっていました。

Osho のテキストはPaul Repsの英訳に基づいていています。それを瞑想のテーマごとに分類して注解しているのでスートラの順番が変わっていたのです。
Paul Reps はSwami Lakshmanjoo から Vijñāna Bhairava Tantrra の手ほどきを受け、Swami Lakshmanjoo の英訳を11回以上書き換えてこの英訳になったと言っています。 最初1955年春 "Gentry magazine" に掲載され、1957年に“Zen Flesh, Zen Bones. A Collection of Zen and Pre-Zen Writings”の中に収録されました。彼は俳句や禅の影響を受けた詩人でもあるので、その訳文は簡潔で自由訳・超訳になっています。

オリジナルのテキストを見るのにはJaideva Singh の注解でで十分だと思いましたが、Swami Lakshmanjoo の解説の評価が高く、また Jaideva Singh の師に当たるようなので、 “Vijñāna Bhairava, The Manual for Self-Realization” を購入してみました。もとは Lakshmanjoo の講話CD7枚とその Transcript の本一冊のセットでしたが、私が手に入れたのは第三版のmp3CD1枚(AudioCD7枚分の講話が入っています)が付録になっているものです。
おなじ録音からテキスト起こしされた “Vijñāna Bhairava,The Practice of Centring Awareness” という本もありますが、こちらの方はSwami Lakshmanjoo の確認を得ずに出版されたもので間違いも多いようです。

Osho の注解ので用いられているテキストとポール・レップスの英訳ではtheがaになっているとか脱落しているとか、一部微妙な違いがあります。少し例をあげてみましょう。上がポール・レップス下がOshoになります。

Verse 58
33. Gracious one, play the universe is an empty shell wherein your mind frolics infinitely.
110. Gracious one, play. The universe is an empty shell wherein your mind frolics infinitely.

Verse 93
68. Pierce some part of your nectar-filled form with a pin, and gently enter the piercing.
21. Pierce some part of your nectar-filled form with a pin, and gently enter the piercing and attain to the inner purity.
Osho は原典をほとんど見てないようですが、下の例は微妙ですね。Paul Reps に別の版があったのか、原典を見たのかもしれません。

他の訳についても紹介しておきましょう。
Swami Saraswati Satyasangananda – Sri Vijnana Bhairava Tantra: The Ascent.
著者はカシミール・シヴァ派の流れに属していないので、呼吸の時意識するポイントなど解釈がLakshmanjooやJaideva Singhと違う部分があります。
 

Bettina Baeumer - Vijnana Bhairava - Das goettliche Bewusstsein
独訳です。原典に忠実な訳に見えます。

Vijnana Bhairava Tantra (Vigyan Bhairav Tantra) のリソース

Osho の注解をオリジナルのテキストと比較しようとしたら、対応するはずのテキストが見つけられず、困りました。そうしているうちに見つけたリソースのまとめです。

後で分かったことですが、Osho の注解のテキストはポール・レップスの英訳に基づいており、しかも順番を瞑想のテーマごとに並べ替えていたので Osho のテキストのナンバリングに基づいてサンスクリット・テキストを見ると全く別のところを参照していることになるのです。

しかもポール・レップスは禅の影響を受けたこともあって、その訳は今はやりの言葉でいうと自由訳・超訳になっているので、それに基づいたOshoの注解はまったく原典の意図を離れたものになっていることがあり要注意です。

Vijnana Bhairava Tantra の理解には、カシミール・シヴァ派の伝統を受け継ぐ Lakshmanjoo の注解書と彼に手ほどきを受けた Jaideva Singh の注解書を基本にするのが良いと思います。

最初にこの書を英訳したポール・レップスについて書いてあります。
http://www.geocities.jp/oshotara/vbt_introduction.htm
http://www.paulreps.com/Biography.aspx

Zen Flesh, Zen Bones
ポール・レップスの著書、この中の“Centering”の章が Vijnana Bhairava Tantra でした。
Lakshmanjoo から教えを受けたことが書かれています。
http://books.google.co.jp/books?id=m9CCTo258n8C

Centering
http://lukestorms.com/2010/10/19/centering-practices/
http://www.spiritual-learning.com/centering-reps.html
上のリンクは Centering のポール・レップス自身による紹介部分も含まれているので先に挙げたのですが、すこし誤植が多いようです。次のリンクのほうが誤植が少ないです。
http://www.friakademi.se/downloads/FreeAK/paul%20reps%206.htm
http://o-meditation.com/2010/12/02/shivas-112-meditation-techniques/

Vigyan Bhairav TantraOshoの注解書のPDF
最初講話を16づつまとめて一巻とし”The Book of the Secrets Volume 1 - 5” として出版されましたが、のちに40づつ全二巻の“Vigyan Bhairav Tantra Volumes 1 and 2”として出版されたものに基づいたものです。.
Osho の注解に用いられているテキストはポール・レップスの英訳に基づいています。
ただし瞑想のテーマごとにまとめて並べ替えているので、オリジナルのサンスクリットテキストと対照しようとするとかなり手間取ります。
http://www.messagefrommasters.com/Beloved_Osho_Books/Tantra/Vigyan_Bhairav_Tantra_Volume_1.pdf
http://www.messagefrommasters.com/Beloved_Osho_Books/Tantra/Vigyan_Bhairav_Tantra_Volume_2.pdf

Oshoの解説部分の抜粋
http://www.oshoworld.com/tantra_medi/index.asp

Jaideva Singh の英訳・注解
Swami Lakshmanjoo の弟子による注解です。
http://www.scribd.com/doc/72481270/Vijnana-Bhairava

Vijnana Bhairava Tantra - Sanskrit Text with English Translation
Swami Satyasangananda Saraswati の“Sri Vijnana Bhairava Tantra - The Ascent” からサンスクリット・テキストと英訳部分を抽出してPDFにしたもの。
http://www.scribd.com/doc/24802550/vijnana-bhairava-tantra-rajendra
http://cleaves.zapto.org/news/attachments/oct2011/vijnana_bhairava_tantra.pdf

L. SILBURN の仏訳
http://www.tantra.fr/texte/VBT.htm

Daniel Odier の仏訳
http://www.danielodier.com/FRENCH/textes/vijnana_f.html
仏訳からの英訳
http://www.danielodier.com/ENGLISH/Texts/vijnana_e.html
http://www.scribd.com/Soham%20Hamsah/d/10050600-Vijnana-Bhairava-English-Translation

Lorin Roche - THE RADIANCE SUTRAS
ここに公開してあるのは32詩節まで、訳文に解釈を入れた自由訳のようです。
http://www.lorinroche.com/radiancesutras/radiance/sutras1992.html
http://www.lotustantra.com/Vijanabhairava%20Tantra2.pdf

ヴィギャン・バイラーヴ・タントラ 全文対訳
Osho の注解書の順序でポール・レップスの訳を対訳してあります。一部誤植があり訳文も誤植を反映しているところがあります。
http://www.geocities.jp/oshotara/vbt.htm


2012年2月5日日曜日

ガヤトリ・マントラのアクセントについて

ガヤトリ・マントラはリグ・ヴェーダの 3-62-10 に入っています。
それならヴェーダ・アクセントの付いたテキストがあるはずだと思い、調べてみたらいくつかありました。
初めのオーン・ブール・ブヴァッ・スワハの部分はリグ・ヴェーダに含まれていないので、そのあとの部分をアクセント記号付きで表示すると次のようになります。

ヴェーダ期のアクセントは音の高低のピッチ・アクセントで、上についている縦棒は高音(swarita)、下についている横棒は低音(anudatta)、何もついていないのは中音(udatta)です。

興味深い書き込みを見つけたので紹介します。
http://www.hindudharmaforums.com/showthread.php?t=7605&page=2
ここの Saidevo さんの書き込みが面白いです。
Anuradha Paudwal の発音のおすすめでない点や、svah は間違いで suvah でなければならないなど、いろいろ書いてあります。
彼のアクセント付デーヴァナーガリー表記はこうなっています。

 http://www.scribd.com/doc/31402821/gAyatrI-acc
















これを見ると、 最初の行のヴィサルガの発音は実際の発音通りにつづられています。
ワレーニャンのレーとプラチョーダヤートのヤーのアクセントは縦棒2本の dīrga swarita (前半は中音で後半高音になる)になっています。
http://www.scribd.com/doc/31402821/gAyatrI-acc

では聞き比べてみましょう。
ラヴィ・シャンカールの Chants of India のガヤトリ・マントラではプラチョーダヤートのヤーは確かに dīrga swarita になっているように聞こえます。
http://www.youtube.com/watch?v=C7IrmkV3mPM

Rattan Mohan Sharma は両方とも dīrga swaritaですね。Unni Krishnan も同様でした。
http://www.youtube.com/watch?v=1MzIPU6qHsU

下のページにヴェーダの学習風景の動画がありますが、ちょうどガヤトリ・マントラの詠唱の練習をしているところがあります。2分ぐらいから「タッサヴィ、タッサヴィ、タッス、タッ、タッサヴィトゥール、サヴィトゥル、ワレーニャン、ワレーニャン…」と、すさまじいですね。
http://ancientindians.wordpress.com/tag/swarita/

 
 これを聞くとワレーニャン のレーとプラチョーダヤートのヤーは両方とも dīrga swarita になっていますね。

2012年1月16日月曜日

ガヤトリ・マントラの発音について


ガヤトリ・マントラの発音で疑問に思っていた点が少しわかってきたので、まとめてみました。ちなみにガーヤットリーが正しい発音らしいです。どうして促音が入るのかはよくわかりません。ルドラもルッドラと発音するので何か法則があるんでしょうけど、ご存知の方があればご教示くださいませ。
先ずガヤトリ・マントラをデーヴァナーガリーとiastで表記してみます。

ॐ भूर्भुवः स्वः
o bhūr bhuvaḥ svaḥ
तत्सवितुर्वरेण्यं
tat savitur vareṇya
भर्गो देवस्य धीमहि
bhargo devasya dhīmahi
धियो यो नः प्रचोदयात्
dhiyo yo naḥ pracodayāt

サイババの音源を勧める人が多いのでこれを基準にしてみて、初めに躓いたのはヴィサルガの発音です。hの下に点のあるやつですね。
最初のところそのまま読めば「オーン、ブール、ブワハ、スワハ」ですが、「ブワハ」でなく「ブワッ」と聞こえます。
これはじつは実際の発音は外連声の法則に従ってヴィサルガがスワハのsに同化してsに変化しているのですが、表記はヴィサルガのままになっていたのでした。 
涌井和著『サンスクリット入門 般若心経を梵語原典で読んでみる』のヴィサルガの発音の説明で「後に歯擦音が続くとき、その音に同化することがある(まれではあるが実際にそう綴られることもある)」とありました。
なるほど確かに「シャンティ、シャンティ、シャンティヒ」もそうなってますね。
bhūr のrもヴィサルガが外連声の法則に従って変化したのもですが、こちらはそのまま表記されています。
ヴィサルガの発音でもう一つ分からなかったのが naḥ がナでなくナッとしか聞こえないことでした。
ガヤトリ・マントラをいろいろ聞いているうちに実際にナと発音しているものも見つけました。
Anuradha Paudwal です。

次にナと発音しているものを見つけました。Unni Krishnan です。(ちなみにこのCDの2曲目には音源にノイズが入っているのでお勧めできません)
http://itunes.apple.com/jp/album/gayatri-mantra-mrutyunjara/id188849687
どうやらサイババやその他多くの人のガヤトリ・マントラでナッとしか聞こえないのは次のプラチョーダヤートのpの音に引きずられて f に近い発音になっているためではないかと思います。サンスクリット自体にfを表記する文字はないので、ヴィサルガのヴァリエーションの一つと考えることができるのではないでしょうか。
文法書ではありませんが、下のPDFにこのような説明がしてあります。
http://www.shanty.org.ve/files/boletines/saivedasn6.pdf
スペイン語でしょうか?こう書いてあります。
Cuando nos encontramos con una palabra terminada en “visarga” (un puntito debajo de la “h”), seguida de una palabra que comienza con “p” (pracodayāt), hace que el sonido de la “visarga” se transforme en una suave “f” (la razón de esto obedece a ciertas reglas del sánscrito de cierta complejidad para abordar en este análisis, solo basta decir que si no pronunciamos la “f” y sólo pronunciamos “na”, equivale a hacer una negación de todo el pedido que se está realizando en esta línea).
機械翻訳で英語にして読み解くとだいたいこんなかんじでしょうか。
「ヴィサルガで終わる単語がpで始まる単語に続くとき、ヴィサルガは滑らかなfになります。(その理由はサンスクリットのある連声の法則に従うためですが、こう言えば十分でしょう。もしfを発音せずにnaだけ発音するなら、この行の祈り全体を否定してしまうのと同じことになるからです。)」

naは英語で言うとnot、noですから、naと発音すると「プラチョーダヤートしないで下さい」という意味になるということですね。

ガーヤトリー・マントラの逐語訳はここが詳しいです。
http://blog.sitarama.jp/?eid=654899