2009年5月31日日曜日

ヘレンのACIM解釈について 8/14

Christian Psychology キリスト教心理学

ケンが書いた最初の小冊子「A Course in Miracles のキリスト教心理学」においてヘレンは能動的な役割を演じた。ケンによれば、ヘレンは「その小冊子の編集を手伝ってくれて」8 、「ヘレンと私は現在のタイトルを思いついた。」9 きわめて重要なことは、ヘレンがその小冊子の目的を是認したということである。ケンによればこの目的は「いわゆる正統的なキリスト教の考え方とコースとの間の断絶を橋渡しすることで、コースはその伝統から来る人々のために[現れた]」のであった。10 彼はこう言う。「私たちは二人ともこの小冊子が提供するような橋渡しが不可欠であると合意した。」11 このヘレンの側の参加が明らかに含意しているのは、彼女の見解とケンの見解が少なくともその時点でかなり一致を見ていたということである。

確かに、1978年に書かれた Christian Psychology へのケンの序論がヘレンのWhat It Is (1977年) を連想させることは際立っている。 それ[What It Is ]が現在のケンの見解と相容れないのは極めて明らかであるが。ヘレンのWhat It Is のように、ケンの序論は「神学よりも経験をコースが重要視していること」12について語っている。 彼は「普遍的神学」よりも「普遍的経験」についてヘレンが行っているのと同じ一節を引用しさえしている。13 ヘレンのように彼はコースの実践的な性格を強調している。「コースの焦点は常に実践的である。」14 したがってそれは「教義上の問題」15には近づかないと、彼は(ヘレンの「理論よりもむしろ応用」を重要視するヘレンを反映して)語っている。それで彼はヘレンが引用した同じ段落をワークブックから引用する。「あなたはただその考え方を応用することを求められている。」 彼はヘレンが用いた同じ句を3つとも正確に、逐語的に用いてさえいる。 既に「神学よりも経験」は見た。彼はまた、コースは「最終的であることについては全く要求せず」、16 それは「表現の上ではキリスト教的」17であると言っている。 この時点では、ケンはヘレンの型にとてもよくはまっていたように見える。

しかしその日からケンの見解は劇的に変化した。実際、彼1996年にChristian Psychology第2版に特別な序文を書いたが、 その中で9ページの大部分を費やして何故この小冊子が、彼の後の教えから、かくも異なっているように思われるのかを説明している。 彼は「既に私の著作に親しんでいる人がこの本を読んで混乱し」ないように手配しようとした。18 同様の新しい序文は既に別の初期の著作に現れていた。それは Forgiveness and Jesus: The Meeting Place of 'A Course in Miracles' and Christianity である。(この序文は第4版のものである。) それは彼の初期の著作と教えとの間の同じような食い違いを説明しようとしたものである。

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8. Christian Psychology in 'A Course in Miracles,' 2nd ed. (1st ed. 1978; 2nd ed. 1992), p. ix.
9. Christian Psychology, p. ix.
10. Christian Psychology, p. viii.
11. Christian Psychology, p. ix.
12. Christian Psychology, p. 1.
13. Christian Psychology, p. 1.
14. Christian Psychology, p. 1.
15. Christian Psychology, p. 1.
16. Christian Psychology, p. 2.
17. Christian Psychology, p. 2.
18. Christian Psychology, p. xiv.

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