2009年6月5日金曜日

ACIM版権問題の背景 1

A Course in Milacles の版権を巡るトラブルや裁判の過程について探せばいろいろな記事が出てきますが、それは書物としてのACIMにだけにとどまらず、"ACIM”という頭字語(acronym:単語の頭文字を並べて作った語)にまでおよび[ACIM®]、ACIMコミュニティーは大混乱に陥ったようです。Rev Tony Ponticello の The Copyright Infrastructure という記事に当時の混乱ぶりが記されています。これを読むと版権フリーになって良かったと思わざるを得ませんね。

トニー師による記事をまとめてみますので、興味のある方は記事のリンクをたどってみてください。

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インフラといえば、電気、ガス、水道、下水とかいろいろありますが、普段意識せず過ごしていますね。しかし、災害などでそれが破壊されると、なくてはならないものだったと初めて気づくわけですが、ACIM についても同じようなことが起きました。けれどもそれが起きるまでほとんど誰もその重要性に気づいていませんでした。

ACIM のインフラとは、版権、サービス・マーク[注1]、出版・配布する権利、ACIMのクラスを開くとき教師の人がそれを公にして伝達することが出来ることなどです。

ACIM に関する本や記事の出版、ACIMのWebの公表、コースのワークショップやクラスの広告などが法律上の問題が生じて不可能になり、その時初めてACIM の生徒はその重要性に気づきました。

このコースのインフラはそれまで正常に機能していたのですが、皮肉なことにコースの人気と市場性が増大することで変化が生じました。1992年春にMarianne Williamson のコースについての本 "Return to Love" が世界的なベストセラーになり、たちまち何百万ドルものお金が巻き込まれることになりました。このとき雨後の筍のようにコースの組織が発生し、それらの多くは、版権を有するthe Foundation For Inner Peace (FIP) と協力しましたが、中にはFIP にもっと背教的なアプローチを取るものもありました。かれらはイエスの著作に版権を主張することが出来るだろうかと思ったわけですね。他の宗教の教典に版権がないように。聖書を引用したいとき、それを許可していただけますかなどと問い合わせる相手などいません。コースを聖書のように受け取ったグループはそれを不自然だと感じたわけです。

注1.職標,職章:航空会社,保険会社などサービス主体の企業組織体が,その提供するサービスを他社のものと区別するための標識,標語など;登録により法的に保護される (ランダムハウス英和辞典より)

つづく

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